せっかく農地を売却するのなら、できるだけ利益を大きくしたいと考える人は多いです。しかし、売却の際にはさまざまな手続きを踏むことになり、その過程で費用がかかります。どんな費用が、どれくらいかかるのかを事前に把握しておくと安心して売却手続きを進められます。
農地を売却した場合にかかる税金は?
農地を譲渡(売却)した場合は、他の所得と区分して(分離課税)その譲渡所得に対して譲渡所得税(所得税・住民税)が課税されます。
譲渡所得金額 = 譲渡による収入金額-(取得費+譲渡費用)
税額 = 譲渡所得金額 × (所得税15%+住民税5%)※
※短期譲渡所得(取得後5年以内の売却)の場合の税率は、所得税30%、住民税9%
時価の2分の1に満たない低額で売却した場合でも、時価で農地を売ったものとみなされ課税される仕組みになっています。
また、農業の担い手への農地の譲渡を促すため、農地を売却した場合の課税の特例(特別控除)が用意されています。
農地売却・転用の目的 | 控除額 | 適用条件 |
農地利用目的の譲渡 | 800万円 |
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1,500万円 |
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2,000万円 |
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転用目的の譲渡の例 | 5,000万円 |
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無許可で農地売買・転用するとどうなる?
無許可で農地を売買・転用をしたり、偽りなど不正な手段によって許可を得た場合は工事の中止命令や原状回復命令を受けたり、農地法第64条により3年以下の懲役、または300万円以下の罰金に処せられることがあります。
農地の売買は、農地法で厳しく規制されており、農地が所在する市町村の農業委員会で農地売買・転用の手続きをする必要があります。
農地を売買するには、次の2つの方法があります。
- 農地を農地のまま売買する方法
- 農地を農地以外の用途に変更(転用)してから売買する方法
前者の場合は、買い手は農家に限られ、売却後も農業のためにしか利用できません。一方、後者の場合は、買い手は農家以外にも広がり、売却後は農業の他にも目的で利用可能です。ただし、農地転用許可を受けるには、売却後にどのように利用するのかや、実行体制や資金計画をチェックされます。このように農地売買の手続きは、難易度が高く、手間もかかります。農地に詳しい不動産会社といった専門家の知恵と力を借りたほうがスムーズに進むでしょう。
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