□不動産を「活用」する選択肢と実例□
相続した不動産の価値が高い場合や、売却するには惜しいと感じる場合、「自分で活用する」という選択も有効です。
用途や場所によって、さまざまな形で活かすことが可能です。
-自宅として住む-
持ち家がない人にとっては、住宅取得費用を大幅に抑えられる点がメリットです。
また、住宅ローン控除やリフォーム補助金制度などを活用すれば、さらに経済的な負担を減らせる場合もあります。
-セカンドハウス・別荘として使う-
都市部に住みながら、田舎の実家やリゾート地の不動産を週末や長期休暇に使う「セカンドハウス」としての活用方法もあります。
近年では「二拠点生活」や「ワーケーション(Work + Vacation)」のニーズも高まり、地方物件の使い道が広がっています。
-賃貸住宅として貸す(戸建て・アパート・マンション)-

相続した物件が賃貸に適している場合、家賃収入を得る不動産経営という選択肢も。
立地や築年数によっては、長期的に安定した収入源になることもあります
ただし、空室リスクや管理の手間があるため、管理会社に委託するなどの工夫も必要
-駐車場や月極ガレージとして活用-
建物がない場合、更地を駐車場として運用するのも一つの手です。
都市部や駅近では安定した需要があり、初期投資も比較的少なく済みます。
コインパーキング機器の設置を業者が行う「一括借り上げ」方式もあります。
-貸し倉庫・トランクルームに改装-
空き家や古アパートなどをリノベーションして、貸し倉庫やトランクルームとして活用するケースも増えています。
初期投資はかかりますが、管理が比較的ラクで、地方でも一定のニーズがあります。
-シェアオフィス・レンタルスペースに転用-
都市部の物件やアクセスの良い場所にある建物は、シェアオフィス・レンタルスペースとして活用できる可能性もあります。
近年では、コロナ禍を機に「小規模オフィス」や「プライベート会議室」の需要が高まっており、副収入を得る手段として注目されています。
太陽光発電用地として活用(空地)
空地や農地転用可能な場所では、太陽光発電事業の用地として貸し出すことも検討できます。
太陽光発電業者が借地契約を結び、数十年単位の安定収入が見込めるケースもあります。
活用か売却かは「目的と立地」で判断
相続不動産は、「活かせる資産」か「整理すべき資産」かを見極めることが大切です。
立地や状態、維持費、将来の活用見込みを冷静に判断し、自分や家族にとって最善の選択をしましょう。
売却と比較しながら検討する際は、不動産会社や税理士への相談が有効です。
場合によっては、一部活用・一部売却といった柔軟な対応も可能です。
□不動産を「賃貸・収益物件」として活用する場合□
相続した不動産が立地に恵まれている場合や、もともとアパート・マンション・ビルなどの賃貸用物件であった場合は、「収益物件」としての運用が現実的な選択肢となります。
不動産を「持ち続けながら資産を活かす」方法として、多くの方が検討する活用手段です。
家賃収入を得るメリットとは
・長期的な安定収入を得られる
・将来的な資産価値を維持・向上できる
空き家のまま放置して老朽化させるよりも、適切に管理しながら活用することで資産価値を維持しやすくなります。
・管理会社に任せれば手間が軽減できる
入居者の募集や家賃の回収、設備トラブル対応など、専門の賃貸管理会社に委託することで、オーナー自身の負担を抑えることができます。
想定されるリスクと注意点
・空室リスク
・老朽化と修繕費用
築年数が古い物件は、給排水設備や外壁などの定期的な修繕・リフォーム費用がかかるため、あらかじめ計画的に準備しておくことが大切です。
・入居者とのトラブル
家賃滞納・騒音・近隣トラブルなど、入居者対応の煩雑さもあります。対応のノウハウが求められます。
・税務・法律の知識が必要
賃貸収入は「不動産所得」として課税対象になるため、確定申告が必要です。
経費計上や減価償却など、税務処理にも注意が必要です。
専門家の力を借りるのが成功のカギ
・賃貸管理会社と契約
・不動産コンサルタントに相談
周辺賃料相場やリフォーム提案、利回りの改善方法など、プロの視点でアドバイスをもらうことで、収益性を高めることができます。
・税理士に相談して節税対策
家賃収入に対する適切な申告・控除の利用、青色申告による特別控除や減価償却の活用など、税理士のサポートを得ることで、節税効果も期待できます。
収益化の可能性を見極めよう
「相続したからとりあえず売る」のではなく、将来の安定収入源として不動産を活用する道も大いに価値があります。
ただし、収益物件として成立するかどうかは、立地・物件の状態・周辺の賃貸需要などによって大きく異なります。
実際の運用前には、信頼できる専門家に相談のうえ、シミュレーションを行うことが重要です。

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