マンションの固定資産税は分譲のみ
おさえておかなければならないのは、マンションの固定資産税の支払義務者です。
賃貸マンションの固定資産税は賃貸人に納税義務はなく、不動産の所有者が負担するものです。
反対に、分譲マンションは部屋の所有者に固定資産税の支払義務が生じます。
マンションの固定資産税の目安
マンションの固定資産税の相場は以下の通りです。
・新築マンション:10~30万円
・中古マンション:10~20万円
上記のとおり、新築であっても中古であっても、大きく固定資産税は変わりません。
一戸建てよりもマンションの方が固定資産税は高い?
固定資産税の額は、一戸建てよりもマンションの方が高くなりがちです。その理由として、一般的に建物の耐用年数が一戸建てよりもマンションの方が長くなる点が挙げられます。
減価償却期間が長くなる傾向にあるため、一戸建てよりも固定資産評価額が高くなりやすいのです。
もちろん、マンションの場合は課税対象となる土地の面積が一戸建てよりも小さいため、必ずしも高くなるとは言えません。
新築マンションの軽減措置
新築マンションを購入する場合、一定の条件を満たしていれば税金の軽減措置が認められています。
・土地への軽減措置
・建物への軽減措置
・認定長期優良住宅の軽減措置
これにより、固定資産税が安くなります。
土地への軽減措置
マンションの敷地となっている土地には固定資産税の軽減措置が用意されており、対象となる土地は固定資産税の課税評価額が1/3に減額されます。
そのうち、小規模住宅用地については課税評価額の1/6に減額されます。
土地が200平方メートル以下 | 固定資産評価額×1/6を課税標準額に軽減 |
土地が200平方メートル超 | 固定資産評価額×1/3を課税標準額に軽減 |
建物への軽減措置
マンションが築5年以内であれば、以下の条件を満たすことで、床面積120平方メートルまでの評価額が1/2に減額されます。
・2024年3月31日までに建てられたもの
・床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下
・居住用部分が1/2以上・3階建て以上、耐火・準耐火構造
認定長期優良住宅の軽減措置
新築マンションのうち、 認定長期優良住宅である場合、新築から7年間は固定資産税が1/2に減額されます。
要件は以下の通りです。
・床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下
・長期優良住宅として認定通知書を取得すること
タワーマンションの固定資産税には例外的措置
大都市圏にある「タワーマンション」と呼ばれる高層階物件は、景観が良くなる高層階ほど購入価格が高くなる傾向にありますが
以前はマンション1棟にかかる評価額を部屋ごとの床面積で割って算出していることから、階層による固定資産税に金額差はありませんでした。
しかし、平成29年に税制改正が行われ、20階建て以上のタワーマンションの固定資産税については、高層階ほど高く、低層階ほど
安く補正がかかるようになってしまいました。
マンションにかかる固定資産税は築年数や土地や建物の割合などによっても大きく異なります。
そのため、マンションを購入する際には購入費用の他にも、継続的に支払わなければならない固定資産税についての知識を深めることも重要です。
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