相続の現場で、もっともトラブルになりやすい財産が不動産です。
「誰が住むのか」「売るのか」「共有にするのか」など、現金と違って簡単に分けられないため、相続人同士の話し合いが難航するケースも少なくありません。
そこで注目されているのが遺言書で不動産を指定する相続対策です。
本記事では、2026年の最新相続事情を踏まえながら、遺言書で不動産を指定するメリットと、見落としがちな落とし穴について、不動産実務の視点からわかりやすく解説します。
遺言書で不動産を指定する3つのメリット

① 相続手続きがスムーズになる
遺言書がない場合、不動産は相続人全員での遺産分割協議が必要になります。
一人でも反対すると話が進まず、相続登記が何年も放置されるケースも珍しくありません。
遺言書で「この不動産は長男に相続させる」などと明確に指定しておけば、原則として遺産分割協議は不要となり、相続手続きが一気に進みやすくなります。
不動産のプロが教える!遺産分割協議書の作成と効力 ーあやめ不動産ー
② 相続人同士のトラブルを防げる
不動産相続でよくあるトラブルが、次のようなケースです。
●評価額を巡って意見が割れる
●住んでいない相続人が不満を持つ
遺言書で取得者を指定しておくことで、こうした感情的な対立や将来の揉め事を未然に防ぐ効果があります。
③ 相続登記義務化への対策になる
2024年から相続登記が義務化され、相続を知ってから3年以内に登記をしないと過料の対象となりました。
遺言書があることで、誰が登記を申請すべきかが明確になり、登記放置リスクを大きく下げることができます。
注意!遺言書で不動産を指定する際の落とし穴

① 遺言書が無効になるリスク
特に自筆証書遺言では、日付・署名・押印など、法律上の形式を一つでも欠くと遺言自体が無効になる可能性があります。
「せっかく書いたのに使えなかった」という事態を防ぐためにも、重要な不動産を含む場合は公正証書遺言を検討するのが安心です。
② 遺留分への配慮が必要
遺言書は万能ではありません。
相続人には法律で保障された遺留分があり、これを大きく侵害する内容だと、後から遺留分侵害額請求を受ける可能性があります。
結果として、現金の支払いが必要になったり、不動産の売却を迫られるケースもあるため、全体のバランス設計が重要です。
③ 不動産の「負担」まで引き継がれる
不動産を相続すると、固定資産税・修繕費・管理責任もセットで引き継ぐことになります。
空き家や老朽化した物件、売却しづらい土地の場合、相続人にとっては負担だけが残ることもあります。
遺言書を作成する際は、「誰に渡すか」だけでなく「その後どうするか」まで考えておくことが大切です。
不動産相続を失敗しないための実務ポイント
●不動産の現状・評価額を事前に把握する
●相続人の人数・関係性を考慮する
●売却・活用も含めた出口戦略を考える
●司法書士・税理士・不動産会社と連携する
特に不動産は、法律・税金・市場価格が絡むため、一人で判断せず専門家に相談することが、結果的に相続人全員を守ることにつながります。
遺言書は「書き方」と「内容」が重要
遺言書で不動産を指定することは、相続対策として非常に有効です。
一方で、形式不備や遺留分、管理負担といった落とし穴も存在します。
あやめ不動産では、相続を見据えた不動産の整理・売却・活用のご相談にも対応しています。
「この不動産、将来どうなるのか不安…」という方は、早めの準備が安心につながります。
相続は“発生してから”ではなく、“起きる前”の対策が何より大切です。
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