土地の買取・再開発とは
土地の買取・再開発とは、土地の有効活用や事業用のまとまった広さの土地を確保する目的で、不動産会社が土地を買い取ることです。
俗に「地上げ」などと呼ばれることもあります。
地上げというと、強行な手段で土地を押し買いするイメージがつきまとうかもしれません。しかし、本来は不動産会社が事業の一環として行う大切な業務の一つです。
バブル経済の頃とは異なり、現在は強引な押し買いは少なくなっています。
違法行為を行うと宅地建物取引業法により処分される制度も設けられているため、過剰に怖がる必要はありません。
土地の買取・再開発の主なやり方

■広い土地を確保するために一定範囲の土地を購入する
土地の買取・再開発の目的の一つが、広い土地を確保するために一定の範囲内の土地を購入することです。
例えば、企業の本社ビルや工場、店舗、事務所を建設するために、ある程度の広さの土地が必要なケースなどに行われます。
分譲地として販売したい場合などもこのケースに該当します。
■再建築不可物件の土地や形の悪い土地の隣地を買い取る
物件とは、古い基準に従って建物の建築や土地の境界の設定がされており、現状の建築基準法に適合していない物件のことです。
そのままでは建築許可が下りないため、増築や改築ができません。
再建築不可物件のなかで代表的なのが、建築基準法上の「接道義務」を満たしていない土地です。
現行法では、救急車両の進入などを目的として「幅員4メートル以上の道路に2メートル以上」接道していなければなりません。
地域によって違いはありますが、一般的にはこの基準を満たしていない場合、建築許可の必要な工事はできないため、資産価値は低くなります。
こうした土地は、隣地と一つにして工事ができるようになれば、使い勝手も良くなり資産価値も向上します。
旗竿型の土地や三角形の土地も同様で、建築コストがかかる分単体では価値が低いのですが、隣地とまとめることで状況を改善できれば、資産価値の高い土地にできるのです。
■建て替えのために入居者に立ち退きを依頼する
賃貸物件が建っている土地を買い取って建て替えるために、入居者に立ち退き交渉を行うケースもあります。
主に好立地の集合住宅や駅に近いビルなどが対象です。
入居者に立退料として相応の金額を支払うことを条件に交渉し、退去後は更地にしての転売や、自社物件として建て替えて賃貸に活用することもあります。
■借地権と底地権を一体化し、通常の土地として売買する
土地の所有者と建物の所有者が異なる場合に、権利を一本化して通常の土地として売買するのも、土地の買取・再開発の一種です。
このケースでは、建物の建っている土地にはそれぞれ以下の権利が設定されています。

土地と建物の権利者が異なる場合、地主または借地権者が相手の権利を譲り受け、一本化したいと希望することがあります。
地主は「借地権者の権利」の観点からそのままでは自由に土地を活用できず、借地権者は借地権の移動に地主の許可が必要で、承諾料を請求されることがあるためです。
このような背景から、土地と建物の権利を一本化する交渉を行うのも、不動産会社の大切な役割です。
また、借地権と土地の所有権を不動産会社が両方買い取るケースもあります。
■行政機関がまちづくりを目的として土地を買い取る
国や自治体などの行政機関が、まちづくりのために土地を買い取ることもあります。
主な理由としては、土地区画整理事業や市街地開発事業に伴う公園や河川の整備、道路の拡張などのために、土地の取得が必要だからです。
公的な土地の買取・再開発では、買収価格は「用地補償基準」によって決定されます。
所有者が価格に納得できないときは、強制的に土地を取得する「土地収用」になる場合もあります。
土地の買取・再開発の目的
主に「不動産会社自身の事業のため」「他社からの依頼のため」の2つに分けることができます。
「自社の事業に必要なため」
不動産会社が自社の事業のために土地の買取・再開発を行うことがあります。
例えば、自社で運営する分譲マンションや賃貸マンションの用地にする、社屋を建築する土地を確保するといった目的が挙げられます。
「他社から依頼を受けるため」
他社からの依頼で、土地の買取や再開発を行うこともあります。
例えば「工場の拡張のために周辺の土地を買収して欲しい」「アパートを建て替えたいので立ち退き交渉をお願いしたい」といったケースです。

今回の記事では土地の買取・再開発の仕組みについてご紹介をいたしました。
当社は土地開発事業・農地・不動産の有効活用・相続対策・空き家の売却・事業用用地・マンション用地など多岐にわたり、賃貸や管理等は取扱わないため不動産売買に特化した不動産業者になります。
また、形状・面積・向き・上下水道の状態などの条件によっても差異が生じるため、お客様にとって有効・的確なアドバイスを致します。
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